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レビュー : エイリアン:ブラックアウト

今回のレビューはエイリアン:ブラックアウト(Android)をお送りします。

買い切りアプリ(600円)。正史扱いだそうなのでシリーズファンは見逃せない…かも?

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シンプルながらエイリアンらしさ溢れるタイトル画面

本作は映画版主人公エレン・リプリーの娘アマンダを主人公に据えた2作目のゲーム作品になります。

前作Alien: Isolationの続編…ということになっていますがぶっちゃけ連続性はないので本作からプレイしても問題ありません。シチュエーションだけ共通でストーリー性は正直薄いです。

 

私は映画は1~コヴェナントまで全部視聴済み。

一番好きなのは2でプロメテウス以降は正史とは認めたくない派です。誕生の秘密とか要らない。奴らはいるだけでいい。

前作Isolationもプレイ済みです。その内何らかの形で取り上げられたらと思いますが、とりあえずゲームとしてはけっこう楽しめました。

 

さて、本作は主人公であるアマンダがなぜかまたしても独りぼっちでエイリアンの徘徊する宇宙ステーションに取り残されているところから始まります。

一切の説明を放棄してシチュエーションだけを提供するその姿勢にはある種の清々しさすら感じる。私ならもう宇宙ステーション行くの止めますけどね。

一応行方不明の母親を捜すというモチベーションがあるのだと思いますがそのガッツには脱帽です。さすがエレンの娘。

そして不幸にもアマンダが発した救難信号に誘われてのこのこやってきた4人のクルーを導いて地獄からの脱出を図ることになります。

 

本家エイリアンを扱った映像・ゲームではやつらの扱いは2種類あります。

  • エイリアンを主人公として扱い、打倒不可能な完全生命体として君臨する作品。
  • わらわらいるザコ敵として扱われる作品。

本作での扱いは前者となります。よっ、お大臣!オファーですね。

 

さて本題。

本作がどういうゲームかというと

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プレイ画面

これがメイン画面です。
アマンダはダクト内に避難しているため救助に来てくれた4人に指示を出して目標をクリアしていきます。

左下の心電図はマップ内にいるクルーを表しています。

いわゆるヘルスメーターなのですがエイリアンに襲われたら即終了なので1か0かです。

そんなことにならないためにプレイヤーは監視カメラ・モーショントラッカー・ドアの開閉を駆使してクルーを守ることになります。

 

使用できるパワーは限られており(画面右上)、取捨選択を迫られます。

そこまでシビアな感じでは無くここは見る必要はないな、って場所を切っとけば問題ありません。緊急時に備えて1つは残しておきましょう。

ただ左上にブラックアウトの文字がありますよね?

この時間が経過してしまうと電力がダウンして文字通りブラックアウトしてしまいます。そうなってしまうともうヤツの餌食になるのは確定なのでこれが実質的なステージタイムリミットになります。

 

基本的なプレイとしてはモーショントラッカーと監視カメラを駆使してエイリアンの居場所を探します。

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監視カメラで発見。我が物顔で闊歩するお大臣様

しかし残念ながらこれらのハイテク装置を駆使しても死角が多く、完全に捕捉し続けることは不可能です。なのでけっこう忙しくカメラを切り替えたりする必要がある場合もあります。

またエイリアンが近くにいるのを感じるとクルーが「ヤバイ気がする…」と鼻息も荒く連絡してきます。これはほぼ100%的中するので即座に避難指示を出しましょう。ありがたいことに割と隠れる場所は多いのですぐに隠れられます。ヤツに見つかっていなければ、ですが。

 

ヤツへの対応策は隠れるか扉を閉めて隔離するかだけです。ただ獲物を捕捉すると凄いスピードで移動するので見つかってしまうとほぼ手遅れです。

私のプレーではカメラがある場所でクルーが襲われたことは無かったので無線から響く悲鳴だけが彼らの最期でした。この何もわからずただ悲鳴を聞くしかない死に様というのはけっこうな罪悪感を感じさせます。安全地帯から指示を出しているだけなのにそれすら満足にできなかった…と。

しかも生き残ったクルーにめっちゃ責められます。

わざとじゃないんや…こっちだって頑張ったんや…。

これは原作映画っぽい演出要素なんですがなかなか感じられるゲームが無かったので新鮮で良かったですね。

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ダクト内。アマンダはここからクルーに指示を出してます。

 ここまでの様子だとアマンダはいいよな~安全な場所でぬくぬくしてればいいんだから~と思いますよね。

でも上の画像で気がつきませんか?なんか右側に見慣れた穴があるなと。

今まで安全地帯に~と書いていましたが、正確には比較的安全地帯にいます。

なぜならヤツはダクトも移動するからです。そのため捕捉し続けることが困難になっています。

そしてアマンダもダクトにいるので…

 

 

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仲間はずれで寂しかった?ごめんね!

襲われてしまう場合もあるのです。

 

これが結構くせ者で何か音が近づいている気がする、くらいしか察知する方法がありません。つまり音を出してプレイしていないと気がつけません。なので電車とかでのプレイには向いていません。

接近を事前に察知できればダクトの入り口を塞ぐことで身を守れますがステージが進むとダクトの穴が増えます。スマホの音はわかり辛いのでどっちを塞げばいいんだー!となり運ゲーっぽくなってしまうことがありました。ヘッドホン推奨かもしれません。

 

・総評

エイリアン雰囲気ゲーとしてはよくできていると思います。

ただスマホゲーとしてはちょっとやることが多くUIに難を感じました。

特にクルーに対して急げとか隠れろとか指示が出せるのですがこれが押し辛い上に2タップ必要なのでとっさの操作が難しかったです。タブレットくらいの大きさなら快適にプレイできるかもしれません。

 

クルーは一人でも残っていれば次のステージに進めるのですが死んだクルーは戻ってきません。

私は初回プレイではクルーを殺しまくってしまい一人だけになったらようやく満足に指示を出せるようになった体たらくです。ごめんよ…。

しかし後半になると目標も増えるためクルー数が減った状態では苦しいですね。

またどう頑張ってもキリングフィールドにクルーを送り出さないといけない時もあるので祈るしかない場合もあります。

 

ボリュームは600円ならこんなものかなと思います。

雰囲気、グラフィックは素晴らしいですしローカライズもしっかりされています。

エイリアン好きなら買いですね。

 

あの悪魔、近いぞ…。